ワーケーションの普及は難しい!?今後の動向や働き方について【分析】
こんにちは!CoWorkers運営事務局の中邨です。
今日は昨今話題になっている「ワーケーションについて」のお話。
つい先日、採択が発表されていた「事業再構築補助金」などでの新規事業の手段の一つとしても多くの企業がワーケーションの計画を立てていました。リモートワークがもっと普及していってほしいと考えている私どもとしても、応援している業界の一つです。弊社へのご相談の中には最近はワーケーション関連のことも増えてきました。特に観光地などは力を入れようとしているところも少なく有りません。
しかしながら、様々な事業者様のお手伝いをさせていただいている経験から、リアルに思う部分もありますので、今日はそんなお話。
そもそも「ワーケーション」とは?
「ワーケーション」という言葉は「work(仕事)」と「vacation(休暇)」を組み合わせてできた造語です。例えばリゾート地や観光地など既存のオフィスとは別の場所で仕事と休暇を両立させる動きのことです。
普段は勤め先のオフィスで仕事している人が、どこで仕事をしても良いということになれば、極端な話、旅をしながらでも仕事ができるわけです。想像するととっても素敵な取り組みですよね、特に旅好きな人やリゾートが好きな人などには最高の働き方かもしれません。
ワーケーションは2020年頃から新型コロナウイルス感染症の影響でのリモートワークへの働き方の変化にそって推奨されることが多くなり、日本でも最近は認知している人も多くなっているかと思います。ワーケーションはリモートで仕事ができる環境さえあれば、どこでもオフィスと同じように仕事ができるため、仕事の環境を改善、気分転換はもとより、企業にとっては休暇取得の推進にも、観光地の経済活性化などに貢献できることで様々な業界からも期待されています。
実際に、ワーケーションは普及するの?
ここまでの話だけだととても素敵な働き方ができるのではないか?と期待を旨にしている方も多いかもしれませんが、ちょっとここから現実的なお話。正直、僕はワーケーションの普及はかなり難しい、もしくは時間がかなりかかるのではないかと考えています。
というのも、日本人的な感覚でいえば、休暇で旅行にでかけている時に仕事したいと思いますか?という疑問。さらにいうなら、長期休暇を取ること自体がすでに社内で変な目で見られがちな日本の社会において、旅行先でバケーションしながら仕事をすることに対して「不謹慎」とすら思われる可能性もあります。
仮に、上手に休暇を取れたとしましょう。しかし、欧米諸国と違って日本のビジネスマンの休暇など数日間程度です。2週間とあ1ヶ月とか本当の意味での長期休暇を取れる人は稀でしょう。このたった数日間しかない限られた休暇の中で、わざわざ仕事をするという時間を好きで取る人ってどの程度いるでしょうか・・・・。正直今の日本での働き方や社会の動きを見ている限りはあまりイメージができません。リモートワークですら、嫌な顔されるアナログな社会もまだまだ根付いていますから。
様々な観光地がワーケーションのサービスを取り入れた宿泊施設の活用をスタートしていますが、どちらからいえば必要なのは地元の方々にワークスペースとして利用してもらうことや、その地に移住してくれる人を集める努力をすることなど、もう少し地元に住む方々に目を向けたサービスにも力を入れても良いのかなと感じています。わざわざ遠方から休暇を取ってその合間に仕事してもらうというものだけでなく、地元で仕事をしやすい環境を整備することで極論、家の近所にバケーションできるような場所があれば、そこをオフィスのように使ってもらえばいいわけですから。観光地は意外と地元の人は頻繁に行かなくなるような場所も多いですが、コワーキングスペースなどがそのエリアにあれば、好んで繰り返し使う人もいるのではないでしょうか。個人的にはリゾートは大好きですし、観光地の活性化は頑張って欲しいと思っています。だからこそ、ワーケーションという概念が少し方向性が変われば面白い市場になるのではないかと期待をもっております。
場所を選ばない働き方に必要なこと
ワーケーションの普及は難しいのではないかという意見をしましたが、今後の日本も働き方は大きく変わっていく可能性は十分にあると思います。実際に新型コロナウイルス感染症が発生してからすでに大きく変わり始めています。毎日当たり前のようにオフィスまで通勤していたこの常識が崩れ、在宅での仕事の仕方、コワーキングスペースなどのシェアスペースを活用した仕事場の確保なども含め「やってみたら意外と良かった」と感じている企業も多いのではないでしょうか。
これからワーケーションも含め、リモートワーク自体の普及に必要なことは、固定概念から抜け出す意識改革が最も必要なものです。特に、対面で直接会って話をするべきだ、必ず社員が集まって仕事をするべきだという意識、特に年齢層が高い人ほど、この傾向は強いですよね。長い時間の常識や週間を変えることは簡単ではないかと思います。しかし、年配者ほど役職も高く発言権も強い傾向がありますので、やはり若い世代だけでなく、全体で意識を変えていくこと、これが何よりも必要だと思います。
ということで、今回はワーケーションについてのお話しでした。あくまでも、これは2021年時点での所感ですから、ここから数年後、どのように変わっているかは誰にも分かりません。しかし、日本のビジネスマンの働き方がもっと自由になっていくことを期待して私共も少しでもそれに貢献できるように活動していきたいと思います。それではまた!